正信偈講話

『顛倒』連載版〜2014年11月開始〜


 
「正信偈講話」連載に当たって
『正信偈』は、御存じのように、私たち真宗門徒が一番親しんでいるお聖教です。瑞興寺では、この30年、月参りにで、本をお配りして「正信偈」を門徒、僧侶、一緒にお勤めしてきました。今ではほとんどのご門徒にお勤めしていただけるようになりました。ここ10年ほどは、住職が本山の仕事などで忙しくなって出来なくなっているのですが、以前は、いろんな先生方に毎月お出でいただいて、主に正信偈の講話をいただいてきました。来月からは、それらの先生方からお教えいただいたことを基盤に、住職流に、「正信偈講話」を連載していきます。さあどうなりますやら、乞うご期待!

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仲野良俊(なかのりょうしゅん)先生
瑞興寺で「正信偈」を読んでいただいた先生といえば、先ず仲野良俊先生です。1988年に命終されましたので、もう26年が経ちますが、今でも活き活きと先生のお言葉がよみがえります。親父、前住職と大谷大学で同期だったご縁で、30年ほどに渡って毎月お出でいただいていました。私(住職)が、京都の大谷専修学院を卒業して、お坊さんのスタートを切った1981年、仲野先生は既に20年以上、来られていたのですが、私にとっては初めて身近にお聞きする先生でした。本堂での講話のお話しも、もちろん印象に残っていますが、なによりインパクトがあったのは、講話の後、座敷で、若い者数人で先生を囲んで、お寿司で一献かたむけるときです。先生は、戦争中の病気でマラリアをお持ちで、決して健康な方ではないのですが、お酒が大好きで、いつも焼酎を小瓶に入れて持ち歩いておられました。お身体を心配する私たちに向かって、「わしゃ、身体気にして、酒飲まんような、せこいことはせん」と、いつも豪気なお酒でした。その場で「お前は、仏法に千里遠い」 とか「門徒さんとは、お前は門徒を客にしとるんか」とか、「門徒、何軒辞めさせ た」とか、いつも厳しくお育て頂きました。

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仲野先生の『正信偈講話』
  仲野先生の講話で一番印象深いのは、最初の講義で言われたことです。「正信偈 は我が浄土真宗の真の伝統。大谷派とか本願寺とか親鸞とか知らんでも、キミョー ムリョーでわかる。全国津々浦々。北海道と鹿児島、話は全然通じんでも、キミョ ームリョーは通じる」。また一番覚えている言葉は、「人間はなあ、都合のええこと が好きで、都合の悪いことが嫌いなんや」です。正信偈のどの部分で話されたのか は全く覚えていないのですが、この言葉は、いつも私の心に在ります。kouwa01 中川晧三郎(なかがわ こうざぶろう)、戸次公正(べっき こうしょう)、先生 仲野先生が命終された後は、当時大谷専修学院の指導であった、中川先生に「正信偈講話」をお願いし、約10年後、大谷大学に移られるまで来て頂きました。先生は大谷大退職後、北海道の帯広にある大谷学園の学園長をされ、今年春、関西へ戻ってこられました。来春の瑞興寺永代経法要の講師をお願いしています。先生は、とつとつと素朴に正信偈を語られ、私は、「お前アホか」と、よく叱られました。中川先生の後は、泉大津の南冥寺住職、戸次公正先生に正信偈を語って頂きました。先生は真宗の伝統的な講録を用いるだけでなく、現代の種々の思想を絡めて正信偈を語られました。 多くの先生方の教えを基に、住職なりの「正信偈講話」を来月から「顛倒」で始めたいと思います。 『顛倒』の表紙で、親鸞の伝記を連載してきましたが、来月からは、「正信偈講話」の連載を始めます。

―――以上『顛倒』14年11月号 No.371より ―――

          

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